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【観光英語検定2級を受けてみた】難易度・問題の傾向、合格できる勉強法やおすすめテキスト!
観光英語検定とは?
観光英語検定とは、その名の通り観光英語に特化した英語検定で、全国語学ビジネス観光教育協会が実施しています。
全国語学ビジネス観光教育協会は、語学・ビジネス・観光系専門学校の団体です。
現在、全国30校の専門学校が会員校として協会に加盟し、国内・海外のホスピタリティ分野や語学を必要とする分野で活躍できる人材育成と業界の発展に寄与することを大きな目的としています。また本協会では、「観光英語検定」という検定事業をはじめ、全国専門学校英語スピーチコンテストを実施しています。
これからの国際社会では語学の壁を乗り越え、ホスピタリティマインドをしっかりと身につけた人材が今まで以上に必要となってきます。こういった時代の要請に応じて、高校卒業生だけでなく、短大や大学卒業後または社会人を経験してから専門学校で学びたいという人たちが急速に増加しています。
全国語学ビジネス観光教育協会では、国際的な視点から大学とは異なった実践的な職業教育として、語学・ビジネス・観光分野での様々な職業に求められる素養を確実に身につけられるような教育を加盟校全体とともに積極的に取り組んでいます。
全国語学ビジネス観光教育協会について
観光英語検定の問題内容と受験料
観光英語検定は1級〜3級まであり、それぞれの問題内容は以下の表のような感じです。
級によって出題する問題のジャンルや受験料が変わってきます。
級 | 出題の基本方針 | 出題形式 | 受験料 |
---|---|---|---|
3級 | 曜日、時刻、数字(単位含む)、英語の掲示やパンフレット、地名、世界と日本の観光名所、日本の祭りや年中行事また民芸品、あいさつ等、観光・旅行に必要となる初歩的な英語および英語による日常会話。 | 筆記・リスニング | 3,800円 (会員3,600円) |
2級 | 予約関連業務、ホテル関連業務、出入国に関する手続き、機内放送等のアナウンス、食事、通貨、交通機関等、観光・ 旅行業に必要となる基本的な英語および英語による日常会話。 | 筆記・リスニング | 4,800円 (会員4,600円) |
1級 | 以下の範囲での観光、旅行業に必要な実務英語。 【場所】 各種受付(旅行代理店、航空会社等)、空港、駅、ホテル、レストラン、税関、劇場等。 【状況】 苦情と謝罪、誤解と説明、要求と情報提供、予約および変更・キャンセル、電話応対、ガイド、病気、けが等。 【文書等】 手紙、申込書、ファクシミリ、チケット等。 【専門知識】 航空会社・旅行代理店・ホテル等で一般的に使用される略語や専門用語。 【その他】 世界の国々の文化や習慣、国際儀礼(プロトコール)。 | 筆記(記述式)・ ネイティブとの面接 | 10,000円 (会員9,500円) |
観光英語検定の試験科目と実施時間
試験科目実施時間 | 級 | 集合時間 | (開始時刻~終了時刻) |
2級 | 9:50 | 筆記(10:00~11:00) リスニング(11:00~11:35頃) | |
3級 | 12:30 | 筆記(12:40~13:40) リスニング(13:40~14:15頃) | |
1級 (第43回のみ) | 9:00~順次 | 筆記(10分間) 面接(10分間) |
※2級・3級は、集合時間から開始時刻までの10分間で、試験の説明を行ないます。
※2級・3級は、筆記試験に引き続きリスニング試験を行ないます。
※1級の試験時間は、受験票にて個別に指定。会場は、東京・大阪のみです。
観光英語検定公式HP
観光英語検定は、3~1級まで全て同日に開催されます。
しかし全て別時刻に開催されるため、複数の併願受験が可能となります。
なんて人は、3級も併せて受験することができます。
なんせ観光英語検定は一年に一度しか実施されませんから、後悔のないようにしておきたいですよね。
やる気がある人は併願してみるのもおすすめですよ。
私は今回観光英語検定を初めて受けたのですが、2級に挑戦してみました。
観光英語検定2級を受けた結果は?
結果から言うと無事に観光英語検定2級に合格することができました。
しかし、自身が思っていた以上の難しさでした。正直ちょっと余裕かなと思っていたんですが、かなりギリギリなところでした。
今回の記事では、実際に観光英語検定を受けてみた感想を紹介していきたいと思います。
観光英語検定を受けてみようと思っている方の参考になれば嬉しいです!
観光英語検定を実際に受けてみた感想は?
観光英語検定を受ける前は、勝手に「TOEICより簡単だ」というイメージを持っていました。
もちろん、観光英語検定1級は難しいと思いますが、私が受験したのは【2級】。
観光英語検定2級の難易度は、TOEICでいうならば600点前後というように聞いていたので正直油断しているところもありました。
しかし、実際に観光英語検定を受けてみると、《観光用の英語》に特化されたテストという日常生活やビジネス英語とはかけ離れた単語も多く出題されました。
普段全く使わないような英単語や、全く興味のない観光地の問題なども勿論解いていかなければいけなかったというストレスもあり、思った以上に難しく感じました。
観光英語検定の難易度は?
観光英語検定とTOEICは別物!TOEICスコアはあてにしてはいけない。
こちらは、実際に試験日程と実施概要|観光英語検定に載っている、観光英語検定の難易度の目安表になります。
この目安表は、全くあてにしないほうがいいです。
もちろん問題の種類の得意不得意はあると思います。
しかし、それ以前に目安表の幅が広すぎてよくわからないことになってるんです。
1級の目安になっている【TOEIC 600-860】。って、なんか違和感ありません?
実際わたしはこの目安表を鵜呑みにしてしまい、TOEIC725なので2級が余裕かと勘違いをしてしまっていました。
でもこの目安表を見ると、同じように勘違いをしている人も多数いるんじゃないでしょうか?
ところが実際に観光英語検定を受けてみると、TOEICとは全く異なる問題にかなり手こずりました。
観光英語検定とTOEIC、英検などはそもそも問題のジャンルも異なってくるので、このように比較すること自体が大間違いなのです。
ちょっと大げさな例えを出すと、同じ国語と言えど現代文と古典が全く異なるように、観光英語検定とTOEICは全くの別物なのです。
この目安表に安心して「勉強しなくても大丈夫」と安心している人は、今すぐ勉強し始めましょう!
思っていた以上の難しさで、テスト本番に焦ってしまう可能性がありますよ!
観光英語検定2級に合格したわたしが実践した観光英語検定の勉強法とは。
観光英語検定を受けるにあたって私はどのような勉強方法をしたのかというと、とってもシンプル。
観光英語検定試験問題と解説 2級 (CD付)を購入して、ただただこの問題集だけを勉強しました。それだけしかしていません。
観光英語検定のテキストはちょっと高いので買うのをためらいましたが、結果としては購入して大正解でした。
観光英語検定の勉強は、他の英語の参考書やテキストじゃ代用できない。
TOEICと観光英語検定を同じ英語のテストと思ってはいけない!問題が全く異なります!!
TOEICや英検の問題集は数多くありますが、観光英語検定の問題集やテキストなどはそんなに種類が多くありません。
そして【観光英語】となると、どんな問題が出るのか予想もつかないので、観光英語検定試験問題と解説 2級 (CD付)を解いておくことで問題の傾向をつかむことができます。
観光英語検定は、TOEICとは全く異なる問題が出ます。完全な別物と考えてテスト勉強に挑みましょう。
TOEICの時嫌になるほど勉強した文法問題やビジネス文章なんて、観光英語検定では本当にちょこっとしか出ません。
観光英語検定試験問題と解説 2級 (CD付) で、観光英語関連の単語を覚えておきましょう!
観光英語検定 公式問題集の内容は?
観光英語検定公式問題集にはリスニングCDが付いてくるので、これを毎朝聴くこと!
観光英語検定公式問題集には【リスニング用CD】も付いているため、通勤中にリスニングを聞いたりしました。
公式問題集のリスニングは比較的簡単なんですが、実際のテストではそんな簡単なものではありませんでした。
観光英語公式問題集のリーディング問題は?
わたしはどちらかというとリスニングは得意な方だったので、主に苦手分野のリーディング問題に力を入れました。
観光英語検定試験問題と解説 2級 (CD付)の問題だと、「ヨーロッパの観光地」についての問題が多かったので、
と思い、暗記するつもりで読んでいました。
- モンサンミッシェル行きのツアーの広告が問題として出されていて、その広告を見てどこまでの英語の読解力があるか試す問題。
- 【最後の審判】の絵はどこに描かれているか、という問題
- ホテルのフロントでの英語での会話の理解力を図る問題
- ある観光地についての説明が英語で書かれており、その英文を読んでどこの観光地のことか当てる問題
- インバウンド関連の問題などなど
観光英語検定で実際に出た問題はもっとマイナーな観光地だった!
わたしは実際ヨーロッパ旅行に行ったことがあったので、観光英語検定公式問題集の問題に関しては、ある程度理解できない単語が混じっていてもなんとなく答えがわかる問題も多数ありました。
例えば、モンサンミッシェルの問題。
私は実際に旅行が好きなので、過去にフランスにも行ったことがあります。
実際にモンサンミッシェルに行くときに散々調べたので、モンサンミッシェルの問題については軽く読んだだけで解くことができました。
なんて油断していましたが、
実際にテストを受けてみると、ヨーロッパの観光地の問題は皆無!!聞いたこともないような観光地の問題に当たってしまいました。
公式問題集にはヨーロッパの問題があんなにも多かったのに!騙された気分でした!笑
観光英語検定は、問題の傾向は似ていることはあっても、同じ国の問題が出るとは限らないようです。
観光英語検定のリーディングテストは60分間。
観光英語検定のリーディングテストの内容としては、観光英語というよりもインバウンド関連の問題が多かったです。
そのため日本では、インバウンドの方向けのサービスも年々増えてきているのです。
観光英語検定対策の勉強法その2として、インバウンド向けの日本のサービスをザッと調べておきましょう。
あまり耳にしないサービスもインバウンドには人気!観光英語検定にも出題されることも
観光英語検定では、日本人には馴染みのないインバウンド向けのサービスの問題も出題されることがあります。
日本人には馴染みのないサービスで日本在住であれば聞いたことがない人も多いはず。観光英語検定公式問題集にはジャパンレイルパスの問題も出ていました。
全くジャパンレイルパスのことを知らない人であれば、英文が読めたとしても問題を理解するまでに時間を要してしまいますよね。
インバウンド以外の問題はなにがあるの?
インバウンド関連の問題以外では、海外の観光地についての問題がありました。
わたしが実際に受けた際の観光地についての問題は【中国のクルーズ船】の問題が出題されました。
私は中国に行ったこともなければ、中国観光について調べたこともなかったので、かなり時間がかかってしまいました。
実際に周りに中国でクルーズ船に乗ってきた人なんています?あんまり聞いたことがないですよね。
そんなマイナーな観光地の問題も実際には出題されます。
しかも、これが長文問題だったもので、途中で集中力が切れてしまいました。
公式問題集では、実際に行ったことのあるモンサンミッシェルの問題が長文問題で出題されていたので、ちょっと油断していたところもありました。
しかし、もしここで実際に行ったこのある観光地の問題が出題されるという相当ラッキーなことがあれば、楽々解けるかもしれません。
リーディングのテストの時間は60分間ですが、結局時間ギリギリまでかかってしまいました。
この後にリスニングで更に精神的に疲れさせられる羽目になります。
観光英語検定に出てくる英単語は公式問題集から大量に出題される
観光英語検定の最初の問題は英単語問題でした。
単語問題に関しては、「公式問題集の単語問題が丸々出ていたんじゃないか?」と思うくらい公式問題集と同じような単語が出題されました。
問題集の単語は暗記するくらい繰り返し見直しておくことをオススメします!
単語問題は、[英語から日本語訳][日本語から英語訳]の両方が出題されます。
観光英語検定ではリーディングの後にリスニング問題がある!
観光英語検定ではTOEICとは違い、リーディングのあとにリスニング試験があります。
観光英語検定のリスニング問題は30分間行われる。
私はどちらかと言えば、リスニングの方が得意です。
同じ時期に受けたTOEICでは、リスニング問題の495点満点中、465点取ることができました。
そのため観光英語検定のリスニングが30分間とわかり少し油断していましたが、実際はTOEICより難しく感じました。
とにかく、観光英語検定のリスニングテストのスピードが速い!
喋るスピードも早いし、次の問題に行く感覚もTOEICと比べたら全然早い!
TOEICだと1つの問題が終わるごとにちょっとした間がありますが、観光英語検定のリスニング問題には間がないんです。次々と問題が流れます。
音声が流れている間に考えて、マークシートを塗りつぶしておかないとあっという間に次の問題になってしまいます。
特に公式問題集のリスニングCDが簡単すぎるので、油断してしまう可能性がありますが、実際のテストの方がだいぶ難しかったです。
観光英語検定の問題や傾向/おすすめ勉強法やテキスト【まとめ】
こんな私でしたが、どうにか観光英語検定2級は合格することができました。
合格ラインは、【リーディング・リスニング共に60%以上正解していること】
最終的に何点だったか?というのは教えてもらえることはできず、合否だけが後日送られてきます。
観光英語検定は問題の持ち帰りが可能!答えは公式サイトで確認することができます!
しかし、観光英語検定の公式サイトで答えを確認することが可能ですし、実際のテスト問題も持ち帰り可能なので、その点で言えばTOEICより良心的です。
私もまだまだ1級には及びませんが、いずれ取れるくらい英語、観光について勉強していきたいと思います。
- 観光英語に特化されているため、公式問題集なしでは、問題の予測ができない。
- リーディングがTOEICよりも早い
- ツアーガイド、旅行会社で働いている人には有意義な検定。
- 働いていなくても、旅行好きの人にはおすすめ。
今回の観光英語検定の合格率
1級の合格者はなんと3人だそうです…。いかに難しいかわかりますね。
追記
最新の合格率と合格基準はこちらです。
級 | 志願者数 | 受験者数 | 合格者数 | |
1級 | 75 | 71 | 5 | 試験実施日 R1年10月27日 |
%(対志願者) | — | 94.7 | 6.7 | |
%(対受験者) | — | — | 7.0 | |
2級 | 864 | 807 | 416 | |
%(対志願者) | — | 93.4 | 48.1 | |
%(対受験者) | — | — | 51.5 | |
3級 | 1813 | 1643 | 814 | |
%(対志願者) | — | 90.6 | 44.9 | |
%(対受験者) | — | — | 49.5 |
観光英語検定合格基準
受験級 | 科目 | 満点 | 合格 |
1級 | 筆記 | 45 | 29以上 |
リスニング | 35 | 20以上 | |
2級 | 筆記 | 50 | 30以上 |
リスニング | 40 | 20以上 | |
3級 | 筆記 | 50 | 25以上 |
リスニング | 40 | 20以上 |
※各級とも、筆記・リスニング両科目がそれぞれ合格基準点以上の場合のみ合格とします。
合計点によるものではありません。
観光英語検定はインバウンドが増え続けている日本では、今後かなり重宝されて行くのではないかと思われますし、何より旅行好き・海外好きの人なら旅先でも使える英語が学べると思いますので、興味のある方は是非!年一回しかないので受験逃しには気をつけてくださいね!
最後まで読んでいただきありがとうございました。